ドルフィンスイムを楽しむ
私たちについて
ドルフィンスイムツアー吉栄丸

吉栄丸(よしえいまる)
船長:広瀬吉彦
定員:10名(船長・ガイド込み)
お客様にもイルカたちにも優しいツアーを心がけています。
「イルカと遊ぶ!?」
イルカの目を見ていたら、イルカが誘っているようで、そっとついていってみると、イルカが自分のそばにぴったりついてそのまま水中でランデブー・・・。
それはまさに至福のひととき。
野生のイルカなのにどうして?と驚きとうれしさでいっぱいになります。
もちろんいつもそんなイルカに出会えるわけではなく、むしろそういった機会のほうが少ないと言っていいかもしれません。
ランデブーするためには、それなりの泳力も必要となります。
ではイルカウォッチングって楽しいときは少ないの?と思われた方もいるかもしれませんが決してそんなことはありません。
私は船長なので泳ぐことはあまりありませんがそれでも、いつもイルカの色々な行動には驚かされます。
さまざまな見方、捉え方によってイルカウォッチングは100倍楽しくなります。
初めてならいつが良い?海況は?
御蔵島の海

御蔵島の海は?
太平洋の真ん中に浮かぶ御蔵島。黒潮が流れています。
急に天候が悪くなることも多く、船の就航率はなかなか安定しません。
海況が悪いと、イルカに会えないこともあります。
海況が悪くなる予報の時はご来島前に電話でご連絡いたしますが、こまめなチェックが大切です。
初心者におすすめはいつ?
3,4月は海況が悪い日が多く、水温もまだ冷たいため慣れている方でもとても寒く感じます。
水温・気温ともにあたたかい7~9月頃が初心者さんにはおすすめです。
風が強い時や雨天時などは冷えることがありますので、船上での防寒対策は必要です。(カッパの無料レンタルはあります。)
必要なものは?
参加条件と装備について

まずは、健康!
御蔵島のドルフィンスイムはおおよそ水深5m~深い時は20mを超える外洋でおこないます。
場所によっては潮がとても速かったり、濁っていることもあります。
ドルフィンスイムにはかなり体力を要します。
ツアー出発前にも確認をいたしますが、万全の健康状態で参加することが大切です。
ツアー参加前から体調を整えておきましょう。
また、下記の場合は乗船をお断りすることもありますので、予めご了承ください。
- 飲酒している・酒気を帯びている方
- 寝不足・二日酔いなどで体調が優れない方
- 妊娠中の方
必要な器材・装備
欠かせないのは、「マスク」「スノーケル」「フィン」。3つまとめて"3点セット"ともよばれます。
レンタルもおこなっています。(有料)
初めての場合は使い方に慣れるため、少し練習してからイルカに会いに行きます。
また、船の上は風の影響を受けるので、体が冷えて寒くなることがあります。
船には日よけがありません。帽子、水分などもお持ちいただき、体調管理には十分お気を付けください。
イルカと遊ぶために
大切なルールのお話


まずはルールを知ろう
チョットわずらわしいなぁと感じる方もいるかもしれません。
しかしイルカに会いに行くのではなく、イルカの住む場所へお邪魔させてもらいに行く、そんな風に気持ちが変わったときに、本当にイルカとのスイムを楽しめるのではないかと私たちは考えます。
出来る限りイルカへのストレスを少なくするためにも、何よりお客様の安全のためにもイルカウォッチングのルールを知っておきましょう。
主なルール
- 1回の出航は3時間まで
- 1回の出航でエントリーは8回まで
- 船から100m以上離れない
- イルカに触らない、触ろうとしない、餌づけをしない
- 水中で近寄ってこないイルカを追いかけない
- イルカの食餌や交尾、出産などの自然な行動を妨げない
- 生後間もない子供にこちらから接近しない
- スキューバは禁止、カメラ・ビデオを除き、遊泳に必要な道具以外の人工物を水中に持ち込まない
- フラッシュは禁止カメラのフラッシュ等、人工の光源を使用しての撮影は禁止
- 自撮り棒は持ち込まない、GoPro等の手持ち棒は伸ばさない
- 人工音をむやみに発しない
安全管理のために
- 足がつったり、助けが必要なときは船に向かって大きく手を振る
- 船の後方のプロペラには近づかない
- エントリーは、船長の合図のあと
- 岸には近づかない
- 船上では急に立ち上がらない
イルカを100倍楽しむために①
IDって?

手前が「ジョー」。妊娠中でお腹が大きかった頃ですね。

IDのすすめ
御蔵島には2023年現在、144頭のイルカが住んでいます。
そのほとんどのイルカは、ヒレや体に残る傷を元に個体識別(以下”ID”と表記)され名前がつけられています。
IDは難しそうに感じるかもしれません。
たしかに、海の中ですぐにすべてのイルカの名前がわかるなんて荒業が出来るまでには、相当な時間が必要になります。
私がIDをお勧めする理由は、御蔵島に住むイルカを”個々の個性あるイルカ”として見てほしいからです。
イルカは性別によって、年齢によって、子連れかどうかによって、行動に差があります。それだけではなく、個体によっても特に人間に対しての反応に差があるように思います。
お気に入りを見つけよう!
イルカは個体によって人間に対する反応が違うと言いましたが、あなたが泳いでいると、何度も見かけたりよく近寄ってきてくれたり妙に気になるイルカが現れてくると思います。
そんなイルカの名前を調べて覚えておくと、次にそのイルカに会ったときに、妙に嬉しくなったりするのではないでしょうか。
現在御蔵で一番見分けやすいのは、「ジョー」というメスのイルカです。
上半分がなく台形の背びれが特徴的で、船上からでもとても見つけやすいです。
赤ちゃんを産んでいるお母さんイルカで子育て中ですが、たまに向こうから人間に近づいてきてくれることもあります。
イルカを100倍楽しむために②
様々なイルカの行動

赤ちゃんはかわいいですが、追いかけるのはぐっとこらえて。
じっとしていると、案外イルカから来てくれることもあります。

けっこうワイルド!?「カラミアイ」
御蔵島のイルカは野生のイルカです。野生イルカの観察の一番の醍醐味は、イルカの様々な行動を観察できるところにあります。そのイルカの行動に合わせて泳ぎ方や、観察方法を変えるとさらに深くイルカウォッチングを楽しむことが出来ます。
寝ているイルカはそっと見よう
イルカが泳ぎながら寝ることを観察できただけでも驚きです。無理に近づいて嫌われたらいやですよね。眠たそうなイルカもなんだかかわいいです。
かわいい赤ちゃん!!
ルールでも無理に近づかないと決まっていますが、赤ちゃんより母親に警戒されることが多いので気をつけましょう。
そっと遠くで見ていると、貴重な授乳シーンが見られることも!
待っていると、2才、3才に成長した子供は向こうから寄ってきてくれるかもしれません。
「カラミアイ」
オスたちはふだん子育てをせず、オス同士で群れていることが多いです。
さてそんなオスたちが突如この「カラミアイ」を始めます。交尾の練習といわれたりしますがよくはわかりません。しかし何か必死に噛みつき合ったりぶつかりあったり、とても迫力があります。あまり近づきすぎると危険な感じがして、船長によっては船上観察のみにしている人もいるかもしれません。
しかし、まさにワイルドなこの「カラミアイ」迫力満点です。
イルカだけじゃない
御蔵島の自然


豊かな海と森
豊かな海を育てる黒潮の真っただ中に浮かぶ御蔵島。
イルカだけではなくたくさんの海中生物が見られます。
伊豆諸島名産のタカベの群れ、たくさんの魚、またウミガメもイルカと同じくらいたくさんいます。
御蔵島は森も豊かで、日本では貴重になってしまった人の手がつけられていない原始の森には、数万羽のオオミズナギドリが生息していて、巨樹と呼ばれる、太く大きな木がたくさん見られます。
どうして御蔵島にはイルカが住んでいるの?多くの人に聞かれる質問ですが、その答えは誰にもわかりません。しかしこの豊かな自然がイルカの生態と関係が深いだろうということは間違いないだろうと思います。
様々な御蔵島を味わえば、イルカもまた違って見えてくるでしょう。